2023年5月の記事一覧
今年度の2本柱「シラバスとフォーサイト」
本校の2つの柱について紹介します。今年度、自己管理ノート「Foresight(フォーサイト)手帳」と授業内のねらいと振り返りの徹底を目的とする「シラバス」の2本の柱で進めています。「Foresight手帳」については、これまでの教科連絡やその日の感想、教員との交換ノートのような形式をやめ、自己管理型のPDCAサイクルを生徒一人一人が回せるようにすることをねらいとして3年前より導入し、昨年度から帰りの会を5分延長し、記入時間を十分に確保するなど強化に努めています。自分で決めた目標に向かって、計画的に学習し、成果がどうであったか確認することで、自分自身を自分で理解でき、次の目標設定、計画にも主体的に臨めると考えています。また、予測困難な時代と言われている昨今の社会を考えても、この先を生き抜いていくためには当然必要不可欠な力と言えます。「シラバス」については、毎時間、毎単元で生徒自身がどんな力をつけたか、あるいはつけられなかったかを理解することが、「学びに向かう力、人間性」の中で言われる「粘り強い取組」(本時の授業で工夫した点や試行錯誤した点)と「学習を調整しようとする側」(次回の授業でどうしたいのか、家庭学習はどんな風にすべきか、今後の指針について考える)につながると考え、生徒の力はもちろん、教師の確かな評価にもつながると考えています。シラバスについては、全校でタブレット端末の「classroom」を用いて実施し、学習履歴(スタディ・ログ)を残すことで、学習の進め方(学習計画、学習方法、自己評価等)を自ら調整していくことができます。
「Foresight手帳」については、昨年度、2年生(現3年生)が「Foresight手帳」を運営する会社内のコンテストに応募し、有名私立、全国の高校などの中から唯一の最優秀賞を受賞しました。その生徒が1年時には「正直何を書いたら良いか分からなかったが、2年途中から自分なりの答えが出せた」と話すなど、長期的な成果が見え始め、今年度は4月の1年生の帰りの会に3年生が書き方を教えに行くなど、学校全体としても前に進み出しています。「シラバス」について、振り返りの文言に「~できた」だけでなく、「~できなかったので、○○な学習をしていきたい」という言葉が出てくるなど、自分を正確に捉え、前向きに学習する様子が見え始めています。また、ICT機器を活用していることで、振り返ったものを、教師は職員室で評価に、生徒は家庭で家庭学習に結ぶ付けられています。もちろん、無くす生徒もいないため、蓄積ができます。
2つの柱での取組が、生徒を「自考動型人材※」への導いてくれると確信しています。全職員で子供たち一人一人の「日々成長」に繋げていきたいと考えています。 ※自考動型人材・・・二ノ丸友幸先生の講話の中で出てきた言葉です。